カツラは多くの人にとって重要な美容アイテムですが、使用中に起こるトラブルに悩まされることもあります。
本記事では、カツラの主なトラブルとその改善方法について、詳細に解説していきます。正しいケアと選び方を知ることで、快適にカツラを楽しむためのヒントが得られるでしょう。
かつらのプロが原因と対策を解説しています。
☆この記事を書いている人
ううたん
(Twitterはこちら@uutan2020)
毛髪技能士 毛髪指導士 美容師
今までのキャリアを活かして皆さんのお悩みを解決していきたいと思います。
質問や相談があれば、是非ご連絡お待ちしております。
1. かぶれやかゆみのトラブル
かつらのかゆみやかぶれ、こんな原因があった!
「かぶれ」や「かゆみ」の原因
かぶれやかゆみの原因を詳しくみていきましょう。
素材によるアレルギー反応
- かつらの素材が原因でアレルギー反応が出ることがあります。特に安価なかつらは合成素材を使っていることが多く、それが肌に合わない場合がありますね。私は一度、合成素材のかつらを試したとき、頭皮が真っ赤になってしまいました。
サイズが合っていない
- かつらが頭に合わないと、摩擦や圧迫が原因でかゆみやかぶれが生じます。
最初のかつらが少し小さかった私は、一日中締め付けられている感じがして、とても不快でした。
通気性が悪い
通気性の悪いかつらは、頭皮に熱や湿気がこもりやすく、かゆみやかぶれを引き起こします。夏の暑い日にかつらをかぶっていると、頭が蒸れて大変でした。
長時間の使用
- 長時間かつらを着用すると、頭皮が蒸れてかゆみやかぶれの原因になります。
頭皮の清潔さ
- かつらを着けると、つい頭皮のケアを忘れがちです。でも、皮脂や汚れがたまると、かゆみやかぶれが起こりやすくなります。
- あとシャンプーをしっかりやっているつもりが、すすぎが足りなくてシャンプー剤が頭皮に残ってしまい、それが原因でかゆくなったりかぶれたりすることもあります。
かつらの手入れ不足
- かつらを定期的に洗っていないと、細菌やカビが繁殖し、それが頭皮に悪影響を与えます。私も初めてのかつらの手入れを怠った結果、頭皮トラブルに見舞われました。
トラブルを防ぐための対策
かぶれやかゆみのトラブルを防ぐためのアドバイスを解説します。
素材選びにこだわる
アレルギーがある方は、肌に優しい素材を選びましょう。人毛や高品質のシルク、コットン素材の裏地がオススメです。私もこれでかゆみがかなり改善しました。
適切なサイズを選ぶ
頭のサイズに合ったかつらを選び、調整できるタイプを選びましょう。専門店でフィッティングしてもらうのもいいですね。フィット感がぴったりだと、本当に快適です。
通気性を確保する
通気性の良いかつらを選びましょう。特に夏場や運動時には、頭皮が蒸れないように心がけて。ウィッグ用の通気性の良いインナーキャップも効果的です。
適度な使用時間を守る
長時間の使用は避け、定期的にかつらを外して頭皮をリフレッシュさせましょう。自宅ではかつらを外してリラックスするのがオススメです。
連続装着タイプは、しっかりお手入れすることが大事です。
頭皮のケアを忘れずに
かつらを外した時は、頭皮をしっかりケアしましょう。適度にシャンプーやコンディショナーを使い、保湿も欠かさないことが大切です。
ただしっかりシャンプーやコンディショナーをおこなっても、すすぎが足りなかったり、頭皮が乾いていないとトラブルの原因になるので注意してください。
かつらのお手入れをしっかりと
かつらも定期的に洗浄して清潔に保ちましょう。専用のシャンプーやコンディショナーを使用し、乾燥もしっかり行います。使用後は風通しの良い場所で乾燥させると良いです。
2. カツラのズレ
カツラのズレは、適切なサイズ選びや装着方法、頭皮の清潔さの維持、そして髪の量やスタイルの調整によって防ぐことができます。また、外部要因への対策も重要です。これらの対策を実践することで、カツラの快適な使用が可能となり、日常生活においても安心して過ごすことができるでしょう。
不適切なサイズ
カツラのサイズが頭に合っていないと、どうしてもズレやすくなってしまいます。フィット感が足りないと、日中ずっとカツラを直す必要が出てきます。
装着方法の誤り
カツラを正しく装着していないと、固定が不十分になり、動くたびにズレる原因となります。特に忙しい朝、急いで装着するとミスが起きやすいですよね。
汗や皮脂
頭皮からの汗や皮脂がカツラの内部に溜まり、滑りやすくなることもあります。特に暑い季節や運動後は注意が必要です。
髪の量やスタイル
自毛が多い場合や特定のスタイルにするために髪をまとめすぎると、カツラが安定しにくくなることがあります。髪の量やまとめ方も重要なポイントです。
外部要因
強い風や激しい運動など、外部要因によってもカツラが動いてしまいます。外出先での突風や、スポーツ時には特に気をつけたいところです。
ズレの対策方法
カツラのズレ対策方法はこちら
正しいサイズ選び
自分の頭囲を正確に測定し、それに合ったサイズのカツラを選びましょう。店員さんに相談するのも良い方法です。調整可能なカツラ: 調整可能なストラップやフックが付いているカツラを選ぶと、フィット感を簡単に調整できます。
適切な装着方法
カツラを装着する際には、前から後ろに向かってゆっくりと被り、しっかりと固定しましょう。必要に応じてカツラ用の接着剤やテープを使用するのも効果的です。
固定アクセサリーの使用: カツラキャップやウィッググリップバンドを使用することで、カツラの滑りを防ぐことができます。
清潔な頭皮の維持
カツラと頭皮を定期的に洗浄し、汗や皮脂の蓄積を防ぎましょう。清潔な状態を保つことで、カツラのフィット感も向上します。
吸収性の高い素材: 吸汗性や通気性の良いインナーキャップを使用することで、頭皮の蒸れを防ぎます。
髪の量を調整する
髪って結構重たいので、髪の重さでズレてしまうこともあります。なるべく毛量を減らすよう調整することが大事です。
外部要因への対策
適切な固定方法: 強風や運動時には、カツラをさらにしっかりと固定するために追加のピンやクリップを使用することを検討しましょう。
定期的な調整: 長時間装着する場合、定期的にカツラの位置を確認し、必要に応じて調整します。
対策のチェックリスト
問題点 | 対策 |
---|---|
不適切なサイズ | 頭囲の測定、調整可能なカツラの選択 |
装着方法の誤り | 正しい装着手順の確認、固定アクセサリーの使用 |
汗や皮脂 | 定期的な洗浄、吸収性の高い素材の使用 |
髪の量やスタイルの調整 | 髪を平らにまとめる、カツラ専用ネットの使用 |
外部要因 | 適切な固定方法、定期的な調整 |
3. カツラの自然な見え方を損なう輝きの問題
カツラは、薄毛や脱毛を隠したり、髪型を変えたりするのに便利なアイテムですが、 不自然な輝き が出てしまうことがあります。これは、カツラの素材や使用方法、お手入れ方法などが原因で起こります。
原因
- 素材: 安価なカツラは、人工毛や合成繊維を使用していることが多く、光沢が強すぎる場合があります。また、毛髪繊維の密度が低いと、地肌が透けて見えて不自然な輝きが出てしまいます。
- 使用方法: カツラを被る前に、自分の髪をしっかりと整えていないと、カツラと地毛の間に隙間ができ、光が反射して輝いて見えてしまいます。また、カツラを強く引っ張ったり、こすったりすると、毛髪繊維が傷んで光沢が出てしまうことがあります。
- お手入れ方法: カツラをシャンプーやリンスで洗う際、専用のシャンプーやリンスを使用していないと、毛髪繊維が傷んで光沢が出てしまうことがあります。また、ドライヤーの熱風を直接当てると、毛髪繊維が傷んでしまうので注意が必要です。
対策
- 素材: 高価なカツラは、天然毛や高級な合成繊維を使用していることが多く、光沢が自然で、地肌が透けにくい傾向があります。また、毛髪繊維の密度が高いと、より自然な仕上がりになります。
- 使用方法: カツラを被る前に、自分の髪をしっかりと整え、カツラと地肌の間に隙間を作らないようにします。また、カツラを被るときは、優しく扱い、こすったり引っ張ったりしないように注意が必要です。
- お手入れ方法: カツラをシャンプーやリンスで洗う際は、専用のシャンプーやリンスを使用し、優しく洗いましょう。ドライヤーを使用する場合は、冷風かぬるめ風を使用し、熱風を直接当てないようにします。人口毛を使用しているカツラはドライヤーの熱で縮れてしまう可能性があるので注意!
その他
- スタイリング: カツラをスタイリングする際は、ワックスやスプレーなどの整髪料を少量使用するだけで、自然な輝きを抑えることができます。
- カット: カツラを美容院でカットしてもらうと、自分の顔の形に合った自然な仕上がりになります。
4. カツラの長持ちしない使い方
最初はNG集から
1.洗浄・乾燥方法の誤り
- シャンプーやリンスの種類・量が不適切:カツラ専用のシャンプー・リンスを使用し、適切な量を守りましょう。
- 摩擦や熱によるダメージ:強くこすったり、熱湯を使用したりせず、優しく押し洗いし、日陰で自然乾燥させましょう。
- 完全乾燥していない状態で着用:完全に乾いていないと、カビや臭いの原因になります。
2. 過度なスタイリング
- 高温でのブロー・アイロン:毛髪が傷み、光沢や絡みの原因になります。低温設定で使用し、頻度を抑えましょう。
- スプレー・ワックスの過剰使用:ベタつきや固化の原因になります。適量を守り、こまめに洗いましょう。
- 毛束のきつい縛り:毛が切れたり、絡んだりする原因になります。ゆるめに結ぶ、ヘアゴムを使用するなど工夫しましょう。
3. 保管方法の誤り
- 直射日光・高温多湿な場所での保管:色褪せ、変形、カビの原因になります。風通しの良い日陰に置きましょう。
- 長時間放置:使用していない時は、専用のネットやケースに入れて収納しましょう。
- 型崩れの放置:着用後の型崩れは、風通しの良い場所で自然乾燥させ、元に戻してから収納しましょう。
カツラを長持ちさせるコツ
1. 洗浄・乾燥
- 専用のシャンプー・リンスを使用し、適切な量で優しく洗いましょう。
- ぬるま湯で押し洗いし、日陰で自然乾燥させます。
- 完全乾燥してから着用しましょう。
2. スタイリング
- 低温設定でブロー・アイロンを使用し、頻度を抑えましょう。
- スプレー・ワックスは適量を守り、こまめに洗いましょう。
- 毛束はゆるめに結び、ヘアゴムを使用しましょう。
3. 保管
- 直射日光・高温多湿な場所を避け、風通しの良い日陰に保管しましょう。
- 使用していない時は、専用のネットやケースに入れて収納しましょう。
- 着用後の型崩れは、風通しの良い場所で自然乾燥させ、元に戻してから収納しましょう。
その他
- 複数のカツラを交互に使用すると、寿命を延ばせます。
- 定期的に専門店でメンテナンスを受けることで、状態をチェックし、適切なアドバイスを受けることができます。
これらの習慣を意識することで、カツラの寿命を延ばし、自然な美しさを長く保つことができます。
意識して使うだけでかなり消耗度合いが変わります。
5. 頭皮の健康への影響
カツラは薄毛や脱毛を隠すのに便利なアイテムですが、 頭皮への影響 も懸念されています。適切な使用とケアをしないと、以下の問題が起こる可能性があるので注意が必要です。
1. 蒸れによる頭皮環境悪化
カツラを長時間着用すると、頭皮の通気性が悪くなり、 蒸れ が発生しやすくなります。蒸れは 皮脂分泌の増加 や 頭皮の雑菌繁殖 を促し、 フケやかゆみ、ニキビ、頭皮炎 などの原因となります。
対策
- カツラを長時間着用しない:1日2~3時間を目安に、こまめに休憩しましょう。
- 通気性の良いカツラを選ぶ:メッシュ素材など、通気性の良いカツラを選びましょう。
- 頭皮用冷却スプレーを使用する:頭皮用冷却スプレーを使用することで、頭皮の熱を冷やし、蒸れを軽減できます。
- 制汗剤を使用する:頭皮に制汗剤を使用することで、皮脂分泌を抑え、蒸れを軽減できます。
2. 摩擦による頭皮へのダメージ
カツラが頭皮と擦れると、 摩擦 が発生し、 頭皮の炎症 や 傷 を引き起こす可能性があります。
対策
- サイズが合っていないカツラを使用しない:サイズが合っていないカツラは、頭皮を圧迫したり、擦れたりしやすいため、必ず自分に合ったサイズのカツラを選びましょう。
- インナーキャップを使用する:インナーキャップを使用することで、カツラと頭皮の摩擦を軽減できます。
- カツラをこまめに調整する:使用していくうちに頭皮の形やサイズが変化するため、定期的にカツラを調整し、フィット感を保ちましょう。
3. 化学物質によるアレルギー反応
カツラの素材によっては、 ホルムアルデヒド や ホルムアルデヒド放出抑制剤 などの 化学物質 が含まれており、 アレルギー反応 を起こす可能性があります。
人口毛を使用しているタイプのカツラは要注意
対策
- 低ホルムアルデヒド・低ホルムアルデヒド放出抑制剤のカツラを選ぶ:低ホルムアルデヒド・低ホルムアルデヒド放出抑制剤のカツラは、化学物質の量が少ないため、アレルギー反応のリスクが低くなります。
- パッチテストを行う:初めて使用するカツラは、必ずパッチテストを行い、アレルギー反応がないことを確認してから着用しましょう。
その他
- 頭皮の健康を維持するために、 シャンプー や リンス をこまめに行い、 頭皮マッサージ を行うことも大切です。
- 何か頭皮に異変を感じたら、 購入店舗もしくは皮膚科 を受診しましょう。
これらの対策を参考に、カツラを 頭皮に負担をかけずに 使用しましょう。
自分に合ったウイッグライフを
まとめ
カツラのトラブルを防ぐためには、適切な素材の選定や正しいケアが重要です。
かぶれやかゆみ、ズレや移動、見た目の問題、耐久性、そして頭皮の健康に関する問題に対する対策を理解し、実践することで、カツラの利便性を最大限に引き出すことができます。
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